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SaaS費用を削減する方法【実践ガイド】月額コストを30%カットする手順

· SaaSナビ編集部

「SaaS貧乏」に陥っていませんか?

気づかないうちにSaaSの月額費用が積み上がり、実際にはあまり使っていないツールにお金を払い続けている——これを「SaaS貧乏」と呼びます。BetterCloud の調査によると、企業が契約しているSaaSの約30〜40%は活用されていないか、重複した機能を持つものだとされています。

この記事では、SaaS費用を体系的に削減するための実践的な手順を解説します。

ステップ1:現在使っているSaaSを全て棚卸しする

まず、社内で契約しているSaaSの一覧を作成します。把握できていないツールは削減できません。

棚卸しチェックリスト

  • クレジットカードの明細を確認: 月次・年次の定期課金をすべてリストアップ
  • 部門ごとにヒアリング: 各部門が独自に契約しているシャドーITを発掘
  • 無料トライアルの惰性継続: 試用後に解約し忘れているツールを特定
  • 重複ツールの特定: 「プロジェクト管理ツールが3種類ある」などの重複を洗い出す

棚卸しには Google スプレッドシートやNotionデータベースを使い、ツール名・月額費用・ユーザー数・最終利用日・担当者を記録します。

ステップ2:利用状況を定量的に評価する

「なんとなく使っている気がする」は危険です。実際の利用状況を数字で確認しましょう。

評価指標

アクティブユーザー率:契約ライセンス数に対して、過去30日以内にログインしたユーザーの割合。50%を下回るツールは見直し対象です。

機能活用率:契約プランの機能のうち、実際に使っている機能の割合。高額プランなのに基本機能しか使っていない場合は、ダウングレードを検討します。

代替可能性:既存ツールで代替できる機能を持つツールが別にないか確認します。たとえばSlackとTeams、AsanaとTrelloが共存しているケースが典型例です。

ステップ3:削減・統廃合の判断

棚卸しと評価が完了したら、各ツールを次の4カテゴリに分類します。

分類と対応方針

継続(コアツール):業務に必須で代替困難なもの。現状維持。

ダウングレード:使っている機能が少なく、下位プランで対応可能なもの。プランを変更して費用削減。

統合・移行:別のツールで代替できるもの。移行コストと削減額を比較して判断。

解約:ほぼ使われていないもの、または重複しているもの。即時解約。

ステップ4:代替ツールへの移行でコスト最適化

より安価または機能の高い代替ツールへの移行は、長期的なコスト削減に効果的です。

移行でコストを削減できるケースの例

移行元 移行先候補 主な削減メリット
Salesforce(高額プラン) HubSpot / Zoho CRM ライセンスコストを大幅削減
Adobe CC(全製品) 必要ツールのみ個別契約 不要アプリのライセンス費用削減
Slack Pro Slack Free + 別ツール補完 小規模チームなら無料で十分
Zoom Pro(多ライセンス) Google Meet(Workspace含) 既存契約に統合

移行を検討する際は必ず代替サービス比較ページで詳細を確認してください。

ステップ5:ベンダーとの価格交渉

契約更新時は必ず交渉の機会です。多くのSaaS企業は、解約を防ぐために一定の値引きに応じます。

交渉時に使えるポイント

競合他社の見積もりを取る:「他社ツールへの移行を検討している」という事実は交渉カードになります。移行コストを支払ってでも切り替える意思があることを示しましょう。

年払いへの切り替えを交渉する:多くのツールは月払いより年払いの方が10〜20%安くなります。キャッシュフローに余裕があれば年払いを選択しましょう。

アカウント数を調整する:実際のアクティブユーザー数に合わせてライセンス数を削減します。「全社員分」で契約しているが実際の利用者が限定的なケースは費用削減の余地があります。

更新前に連絡する:自動更新の1〜2ヶ月前にベンダーの営業担当へ連絡し、「コスト見直しを検討している」と伝えると、引き止めのオファーが来ることがあります。

ステップ6:SaaS管理の仕組みを作る

一度削減しても、放置すると再び乱立します。継続的な管理の仕組みが必要です。

推奨する管理の仕組み

  • 四半期ごとの棚卸しルーティン:毎四半期、SaaS一覧を更新・評価する時間を設ける
  • SaaS導入の承認フロー:新規SaaSの契約を情報システム部門や経営層が承認するプロセスを設ける
  • 年間SaaS予算の設定:部門ごとにSaaSの年間予算上限を設け、超過は申請制にする
  • SaaS管理ツールの活用:Torii、Blissfully(Vendr)などのSaaS管理プラットフォームを活用すると、利用状況の可視化・アラートが自動化できる

まとめ:小さな積み重ねが大きなコスト削減に

SaaS費用削減は一度やって終わりではなく、継続的な管理プロセスです。棚卸し→評価→統廃合→交渉→管理の仕組み化というサイクルを四半期ごとに回すことで、年間で月額費用の20〜30%削減を実現した企業も多くあります。

まずは今月の明細を確認するところから始めてみてください。

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